2008年11月02日

上場企業 21%減益

日本経済新聞 2008.11.02( 1面)

上場企業の業績悪化が一段と鮮明になってきた。

日本経済新聞社が2008年4−9月期決算を集計したところ、連結経常利益
前年同期に比べ21%減った。

金融危機に端を発した世界景気の減速、急激な円高、原燃料高が重しになった。

下期は減益幅がさらに広がりそうで25%減益になる見通し。

09年 3月期通期では23%減益が見込まれ、7期ぶりの減益が確実だ。

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集計対象は、4−9月期の連結決算発表を終えた上場 541社
(金融機関、新興市場企業を除く)。
3割強の会社が決算発表を行ったことになります。

4−9月期に目立つのが輸出関連企業の苦戦です。
世界的な消費低迷の影響を受けており、電機は34%減益、自動車・部品は
25%減益です。

円高の影響も大きく、ソニーは円高が 200億円規模の減益要因になりました。

電力10社のうち 6社が経常赤字に陥るなど、原燃料高の高騰も業績の
足を引っ張りました。

一方、 6社に 1社(16%)は最高益の更新を見込んでおり、
全体の利益水準そのものはまだ高いといえます。

上場企業の手元資金も3月末で50兆円と総資産の1割を占めます。
逆風の中、豊富な資金をどう有効活用するかで各社の成長力が左右されそうです。

3面で、「きょうのことば」として「連結経常利益」が取り上げられています。
今日は、連結損益計算書について説明します。

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■ 連結損益計算書の構造

連結損益計算書は、以下のような構造になっています。

20081102_renketsu_pl.png

■ 連結決算の基本

連結決算とは、子会社や関連会社を含む企業集団を単一の組織体とみなして、
その企業集団全体の財政状態及び経営成績を示す財務諸表を作成することです。

連結財務諸表の作成手順をおおざっぱに説明すると、
1.親会社の財務諸表と子会社の財務諸表を合算
2.投資と資本の相殺消去、その他必要な連結手続
3.関連会社の利益のうち親会社持分を取り込む
となります。
バックナンバー(2008.10.15参照)

■ 連結損益計算書の特徴

だいたいは、単体の損益計算書と同じ分析の仕方でいいのですが、
違う点を簡単に説明します。

連結損益計算書の特徴として、親子会社間の取引が除かれるということが
まず挙げられます。企業集団を単一の組織体とみなすからです。

親会社から子会社への売上、子会社から親会社への売上は連結売上高から
除かれるのです。
単体決算で、本社から支店に商品を送付しても売上にならないのと同じことです。
したがって、連結子会社に対して期末に押し込み売上を行っても連結売上高を
水増しすることはできません。

あと、営業外収益に「持分法による投資利益」が、
営業外費用に「持分法による投資損失」が計上されます。
これは、関連会社の損益のうち親会社持分を取り込んだものです。

「税金等調整前純利益」という表示も違います。
単体PLでは、「税引前当期純利益」です。

最後に、「少数株主利益」です。
これは子会社の利益のうち、親会社以外の株主の持分に相当する額を除くための
科目です。
これにより、子会社の利益のうち、親会社持分のみが連結されることになります。

以上の特徴を踏まえて、連結財務諸表分析を行っていただければ
よろしいかと思います。

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★参考書籍はこちらから

やさしく学べる連結会計―見やすい、わかりやすい、読みやすい連結会計が楽しく勉強できる本

はじめて学ぶ連結会計 第3版 (よくわかる簿記シリーズ)

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posted by yamataka at 09:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 連結財務諸表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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