2008年度の乗用車の国内生産が970万台弱と1000万台を割り込み、5年ぶりに
前年度を下回る見通しとなった。
好調だった輸出が米金融危機後に急減速、トヨタ自動車など大手8社は
当初計画比70万台強の減産に踏み切る。
世界同時の景気減速を受け、各社は過去最大級の規模とスピードでの
生産調整を迫られており、部品を含めた自動車産業の今年度の国内人員削減は
1万人を超える可能性が高い。
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■■■ 今日のCONTENTS ■■■
1.自動車業界の減産
2.他業界の生産調整
3.在庫調整と景気動向
4.減産と企業業績
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■■■ 1.自動車業界の減産 ■■■
トヨタ、日産自動車、ホンダなど大手各社は1990年代以降、北米など
海外生産を拡大し、足りない分を日本からの輸出で補ってきました。
乗用車の国内生産は昨年度に初めて1000万台を突破しました。
今年度も4−9月は 495万台と、上期としては過去最高のペースでした。
しかし、金融危機による世界的な景気減速で情勢は一変し、
国内生産は1000万台割れで、前年度を下回る見通しとなりました。
部品メーカーを含めた人員削減は今年度で1万人を超える見通しで、
景気減速の影響を最も受ける業界となりました。
■■■ 2.他業界の生産調整 ■■■
他業界でも同様の記事が目につきます。
コマツと日立建機、中小型建機の減産
パナソニック、液晶パネル1割減産
シャープ、液晶パネル減産
などです。
■■■ 3.在庫調整と景気動向 ■■■
生産は在庫と密接な関係があり、
在庫は一般的には、
1.モノに対する需要が増えて在庫が減り出す「意図せざる在庫減少局面」
2.企業が意図的に在庫を増やす「在庫積み増し局面」
3.モノがあまり売れずに在庫が増える「在庫積み上がり局面」
4.在庫を減らすため生産を減らす「在庫調整局面」
という流れを繰り返します。
現在は在庫積み上がり局面から在庫調整局面への移行期で、景気後退特有の
現象とされます。
■■■ 4.減産と企業業績 ■■■
減産により、企業業績は当然のことながら悪化します。
まずは売上高が減少します。
一方、原価について見ていくと、固定費は生産量の大小にかかわらず発生する
わけですから、製品1個当たりの固定費は増加し、それにより利益率は
悪化します。
また、損益分岐点分析の点から見ると、
損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷売上高という式になります。
損益分岐点比率は低い方がいいということになりますが、
減産により損益分岐点比率は悪化します(高くなります)。
企業は不況への影響を少なくするため、固定費の削減を行ってきました。
一つの例が正社員を減らし、パート・アルバイト・派遣社員などの
弾力的な雇用への切り替えです。
これは、人件費の削減という意味もありますが、固定費と考えれられる
人件費の変動費化という意味もあります。
つまり、需要の増減に応じて弾力的に人員を増減させるということです。
自動車業界の人員削減により、雇用環境の悪化が懸念されます。
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