2008年12月11日

連結財務諸表の基礎

2000年 3月期に連結中心の開示になってから 8年半。
今では連結財務諸表がすっかり定着しました。

しかしながら、連結財務諸表の構造は複雑で、理解しづらいところがあるのは
事実です。

経理部門の連結担当者は連結財務諸表を作成するための難しい手続きを
理解する必要がありますが、そうでない方は基本的な考え方だけを
押さえておけば分析するのに役立つでしょう。

今日は、連結財務諸表の基礎を解説します。

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今日のCONTENTS

1.連結財務諸表の基礎
2.連結子会社と持分法適用会社の違い

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1.連結財務諸表とは

連結決算とは、子会社関連会社を含む企業集団を単一の組織体とみなして、
その企業集団全体の財政状態及び経営成績を示す財務諸表を作成することです。

簡単に言うと、企業グループを一つの会社とみなして、決算を行うことです。

連結財務諸表の作成手順をおおざっぱに説明すると、
1.親会社の財務諸表と子会社の財務諸表を合算
2.投資と資本の相殺消去、その他必要な連結手続
3.関連会社の利益のうち親会社持分を取り込む

となります。

まず、「1.親会社の財務諸表と子会社の財務諸表を合算」についてですが、
文字通り、親会社の財務諸表と子会社の財務諸表を合算します。
そのときに作成される資料が「単純合算表」です。
このとき、持分法適用会社の財務諸表は合算されないのが注意すべき点です。

次に、連結子会社と持分法適用会社の違いを見ていきます。

2.連結子会社と持分法適用会社の違い

まずは、連結子会社について見ていきます。
最初は、投資と資本の相殺消去からです。

例を挙げて説明します。
親会社のP社が10百万円を出資して子会社S社を設立しました。
S社は、出資を受けた10百万円を全額資本金としました。

その場合P社のBSには「関係会社株式」が10百万円計上され、
S社のBSには「資本金」が10万円計上されます。
P社とS社のBSを合算すると、「関係会社株式」と「資本金」が
それぞれ10百万円ずつ計上されます。

単純合算した状態だと、連結BSでは「関係会社株式」と「資本金」が
過大計上されていることになります。

子会社に対する出資は連結では親会社から子会社へ資金が移動しただけと
考えるため、
資本金 10/関係会社株式 10
という仕訳が行われます。

これは、本社から支店に資金を送金したのと同じような感覚と思って
いただければいいです。

同様に、親子会社間の取引や債権債務も内部取引になるため、
相殺消去が必要となります。

今までのことをまとめると、親子会社間では、
親子会社の連結財務諸表を合算→投資と資本、取引、債権債務の相殺消去が
行われることになります。

一方、持分法適用会社については、上記のような合算→消去は行われません。
持分法適用会社の損益のうち親会社持分を取り込み、
営業外収益・費用に「持分法による投資損益」が計上されます。
このため、持分法は1行連結とも呼ばれることがあります。

以上をまとめると、
連結子会社については、合算→消去が行われ、
持分法適用会社については、損益のうちの親会社持分のみが取り込まれます。

これを財務諸表別に見ると、BSについては子会社のBSが合算されることに
なります。
持分法適用会社のBSは合算されません。

PLについても、同様に連結子会社のPLは合算されますが、
持分法適用会社のPLは取り込まれません。

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posted by yamataka at 23:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 連結財務諸表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
分かりやすい解説ありがとうございます。
CFの観点からすると、持分法適用子会社の利益は意外と砂上の楼閣な可能性も有りますよね。

yamatakaさんのブログが会計部門でトップになるよう、毎日ランキングタグをクリックしますんで、これからもよろしくお願いします!

Posted by 荒谷 at 2008年12月12日 21:35
持分法適用会社の利益は、CFには全く反映されません。
なぜなら、BS、PLを合算せず、持分だけを増減させる処理をするからです。
連結CFについては、近いうちに解説記事を掲載する予定です。

毎日応援ありがとうございます。私も荒谷さんのブログを応援クリックしています。
Posted by yamataka at 2008年12月12日 22:55
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