ビックカメラは25日、2002年8月期−2008年8月期決算を訂正
することを決めたと発表した。
2002年8月に実施した不動産流動化で池袋本店などの不動産を
貸借対照表から外していたが、この会計処理を取り消して
貸借対照表の資産に計上する。
同社は現在、証券取引等監視委員会から調査を受けている。
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今日のCONTENTS
1.訂正の経緯
2.不動産流動化のオフバランス要件
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1.訂正の経緯
ビックカメラは2002年8月に実施した不動産流動化で本店ビル
などを290億円でSPCに売却し、20億円の利益を計上
していました。
SPCへの出資は不動産時価の5%弱で、会計基準では5%の範囲内
であれば売却が認められることから、オフバランスを行って
いました。
SPCには豊島企画も25%を出資していました。
同社はビックカメラから出資を受けていませんが、新井隆二会長
名義の株を担保の資金を借り入れるなど、緊密な関係にあるため
2002年8月期に遡って豊島企画を子会社とすることとなりました。
これに伴い、ビックカメラと豊島企画を合わせると5%を超える
ため、不動産流動化をオンバランスする処理に訂正することに
したわけです。
ビックカメラは訂正内容の詳細が明らかになり次第、改めて開示
するとしています。
証券取引等監視委員会は25日、ビックカメラが不適切な会計処理を
行い、その決算に基づき公募増資をしたことが金融商品取引法に
違反すると判断し、同社と同社会長に課徴金納付命令を出すよう
金融庁に勧告する方向で検討に入りました。
ビックカメラは値幅制限の下限となる前日比3000円(10.49%)
安の2万5590円まで下落して、ストップ安となりました。
読売新聞が問題の会計処理は意図的に行われたかのように
報じたことが、市場で狼狽売りを誘う要因となったようです。
今のところ会社側では決算を良く見せる意図はなかったと
していますが、詳細な経緯に関しては「調査委員会」を
設置の上で、早急に調査報告書をとりまとめるとしています。
2.不動産流動化のオフバランス要件
不動産流動化の手法を使って、SPCに不動産を売却し、
オフバランス化することがよく行われます。
しかしながら、SPCに売却すればオフバランス化されるかと
いうと、必ずしもそうではありません。
会計基準でオフバランス化できる要件が定められているのです。
売買取引としてオフバランス化が認められるのは、
不動産がSPCに適正な価額で譲渡されており、かつ、当該
不動産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが、譲受人
であるSPCを通じて他の者に移転している場合です。
リスクと経済価値の移転については、流動化する不動産の譲渡時の
適正な価額(時価)に対するリスク負担の金額の割合がおおむね
5%の範囲内であれば、リスクと経済価値のほとんどすべてが
他の者に移転しているものとして取り扱うこととなります。
リスク負担割合を式で表すと、
リスク負担割合 = リスク負担の金額 / 流動化する不動産の
譲渡時の適正な価額(時価)
となります。
ビックカメラのケースでは、ビックカメラ単独ではリスク負担
割合が5%に達しないのですが、豊島企画が子会社と判定された
ことにより、両社を合わせるとリスク負担割合が5%を超え、
売買処理が認められなくなったということです。
・何故、この時期に訂正すると決定したのか?
・2008年8月期当時の監査に問題なかったのか?
・当時、意図的に利益を増やす目的だったのか否か?
等々、疑問が残ります。
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★ 参考書籍
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