2009年05月14日

電機5社、4社が最終赤字(2009年3月期)

日本経済新聞 2009.05.13(15面)

総合電機5社の2009年3月期連結決算が12日、出そろった。
産業用機器や半導体の不振で三菱電機以外の4社が最終赤字と
なった。

2010年3月期の計画も日立製作所東芝三菱電機の3社が
最終赤字を見込む。自動車用機器やデジタル家電の不振が
続くうえ、構造改革費用の計上も響く。

各社とも固定費の圧縮で採算改善を目指すが、
今期も厳しい業績が続きそうだ。

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今日のCONTENTS

1.総合電機5社の2009年3月期決算
2.持分法について

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1.総合電機5社の2009年3月期決算

       総合電機5社の連結業績
      (単位億円、2009年3月期実績。
       カッコ内は前期比増減率%。
       ※は米国会計基準)

       売上高    営業損益    最終損益
日 立※ 100,003(▲11)  1,271(▲63)  ▲7,873( −)
東 芝※  66,545(▲13) ▲2,501( −)  ▲3,435( −)
三菱電※  36,651(▲ 9)  1,397(▲47)    121(▲92)
NEC   42,156(▲ 9)   ▲62( −)  ▲2,966( −)
富士通   46,929(▲12)   687(▲66)  ▲1,123( −)


日立の2009年3月期の連結決算は、最終赤字が7,873億円と
なりました。
2010年3月期も2,700億円の赤字を見込んでいます。

2010年3月期の予想で悪化が目立つのは電力・産業部門で、
営業利益は50億円と79%減少となります。
民生機器部門も薄型テレビの赤字が継続。
情報数鎮部門はハードディスク駆動装置が赤字になる
見通しです。

構造改革費用として1,000億円を慶應します。
自動車や民生部門の固定資産の減損が中心です。

持分法適用会社のルネサステクノロジの影響は500億円の
マイナスを見込んでいます。

人員削減や投資抑制など固定費圧縮で2,000億円、
調達見直しなど原価低減で3,000億円の効果を見込みますが、
黒字転換は困難な模様です。

2.持分法について

NECも2,700億円の固定費削減を計画しており、構造改革の
中心は固定費削減となっていますが、固定費については
前回解説しましたので、今回は持分法について解説します。

連結決算において、持分法の対象となるのは、親会社に支配
されてはいないが、影響力を受ける関連会社に対して適用
される方法です。

また、子会社であっても重要性がない場合は連結せず、持分法を
適用することもあります。

連結子会社の場合は、連結手続きでBS、PLを親会社の
財務諸表に合算して連結決算を行うのですが、持分法の場合は
合算せず、持分法適用会社の純資産のうち親会社持分のみを
反映させます。

言葉だけだと分かりにくいので、具体例を見ていきましょう。

(1)x1年3月31日 P社はS社の発行済株式総数の20%を
   300で取得。S社の純資産は1,000
(2)x2年3月31日 S社の当期純利益は400
※P社もS社も決算日は3月31日とする。
 のれんは5年間の均等償却とします。

持分法の手続きは以下のとおりとなります。

(1)x1年3月31日
   P社の個別財務諸表上の仕訳
   (借)関係会社株式 300 (貸)現預金 300
   P社の連結財務諸表上の仕訳
   仕訳なし
   S社の純資産1,000のうちP社の持分は1,000×20%=200
   となります。200の価値のものを300で取得したので、
   差額の100は「のれん」となります。
   S社が連結子会社であれば、「のれん」は連結BSに計上
   されますが、このケースでは持分法なので、「のれん」は
   連結BSに計上されません。
   ただし、翌期から5年間で償却します。

(2)x2年3月31日
   P社の連結財務諸表上の仕訳
  ・「のれん」の償却
   100÷5=20
   (借)持分法による投資損益 20 (貸)関係会社株式 20
  ・当期純利益の持分の反映
   400×20%=80
   (借)関係会社株式 80 (貸)持分法による投資損益 80
   この仕訳は、S社の利益400のうち、P社の持分は20%の80
   なので、80だけS社の純資産に対する持分が増加したことを
   表しています。

繰り返しますが、連結子会社との大きな違いは、BS、PLを
合算しないということです。

日立が2010年3月期に持分法適用会社のルネサステクノロジの
影響を500億円のマイナスを見込んでいるということは、
同社が赤字の見込ということなのでしょう。

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バックナンバー

2008.12.11 連結財務諸表の基礎

参考書籍

これでわかった!連結決算―「会計の達人」が教える入門の入門 (PHP文庫)

わかりやすい連結決算書の作り方

図解早わかり 連結決算書入門―新会計基準による連結決算書・キャッシュフローの作成と見方 (図解早わかりシリーズ)

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posted by yamataka at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 連結財務諸表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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