2010年04月26日

国際会計基準(IFRS)に関する誤解

金融庁サイト 2010.04.23

4月23日、金融庁「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」
を公表しました。
IFRSに関しては、一部に「誤解」を招く情報が流布されている
のではないかとの指摘があり、「誤解」と思われる事例を集めて
公表したとのことです。

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今日のCONTENTS

1.国際会計基準(IFRS)に関する誤解
2.全般的事項

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1.国際会計基準(IFRS)に関する誤解

金融庁のサイトで面白い公表資料を見つけました。
「専門家でない方々にもご理解をいただけるよう、正確性よりも
分かりやすさに重点を置いて作成したものである。」と
記載されているように、分かりやすい内容となっています。
詳しくは、以下のサイトをご参照ください。
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html

その中では全般的事項として11項目、個別的事項として6項目が
取り上げられています。

ここでは、全般的事項の中からいくつかを紹介します。

2.全般的事項

全面的なITシステムの見直しが必要か?

誤解:IFRSになると、ITシステムを含め、業務プロセス
   全般について全面的に見直さなければならない。
実際:既存のシステムの全面的な見直しは、必ずしも
   必要ではない。


「IFRSを適用するために必要な範囲で、システムの見直しを
行えばよい。」と記載されており、そのとおりです。
企業によって状況が異なるので、全面的な見直しが必要な企業
から一部の見直しだけで対応する企業まで千差万別でしょう。

中には、全面的な見直しに手をつけられなかったが、IFRSを
契機に全面的な見直しを行う企業もあるでしょう。
見直し推進派にとっては、IFRSは社内の説得材料に
なるのではないでしょうか。

いずれにしろ、程度の差はあれ、全くシステム対応しないわけには
いかないでしょう。

監査人の対応が厳しくなるのではないか?

誤解:IFRSになると、プリンシプル・ベース(原則主義)
   になるので、監査人の言うとおりにしなければ監査意見を
   もらえなくなる。
実際:IFRSになったからといって、監査人の対応が
   厳しくなるわけではない。


これもそのとおりです。
ただし、原則主義になると、xx会計基準のxxページにxxと
書いてあるからxxの処理を行ったと言えなくなる場面が
多くなります。
つまり会計処理の考え方等を企業が自ら理由付けを行い、説明
できるようにしなければならくなります。
監査人との議論・折衝の場面も増えてくるでしょう。
監査人の対応が厳しくなるということはないのでしょうが、
監査人とのやりとりが難しくなってくると思われます。

業績管理や内部管理の資料もIFRSになるのか?

誤解:企業内部の業績管理や内部管理の資料もIFRSで
   作成しなければならない。
実際:企業内部の業績管理や内部管理の資料までは、IFRSで
   作成することを強制されておらず、企業の独自の方法で
   作成すればよい。


企業内部の業績管理や内部管理の資料の作成方法は、
特に定められておらず、企業が自由に作成できます。
これは企業の意思決定の問題です。
必ずしもIFRSベースでの管理資料は要求されていませんが、
IFRSで業績を外部公表するわけですから、内部の業績管理や
内部管理の資料作成もIFRSベースで行う方がいいでしょうね。

IFRSは
・初めてのことである
・決まっていないことが多い
ということで、いろいろな情報が錯綜し、不安や誤解を生じて
いるのでしょう。

大変だ大変だと大騒ぎする前に、情報収集を行い、問題点を整理
することが必要です。

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参考書籍

完全比較: 国際会計基準と日本基準

早分かりIFRS (PHPビジネス新書)

国際会計基準IFRS完全ガイド―経営・業務・システムはこう変わる!! (日経BPムック)

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posted by yamataka at 01:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | 国際会計基準 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
yamataka先生

金融庁の言っていることはうそではありませんが、あまりに現状と大して変わりませんよ的な表現で、大変になるのは間違いないのに、過度な反応の冷却を通り越してミスリードすることになるのではないでしょうか。
もっとも自前で情報収集している人たちはまったく相手にしないのでしょうが。
Posted by 廣嶋精一 at 2010年04月26日 09:57
廣嶋精一様

コメント、ありがとうございます。

金融庁の公表内容を読んで、少しの対応で済むと安心する人はいないと思いますが、
どうでしょうか?
大変なのは間違いないですからね。
過剰に反応せず、楽観もせず、情報収集と基準の理解を行い、どうすべきかを考えることが重要だと思います。
Posted by yamataka at 2010年04月27日 02:00
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