2010年06月07日

包括利益、企業側が難色

日本経済新聞 2010.06.03(15面)

国際会計基準(IFRS)と日本基準との共通化(コンバー
ジェンス)
について、連結と単体の財務諸表を分離して進める
議論が浮上している。

日本は品質向上を目指してIFRSに近づける作業に取り組んで
いるが、単体は会社法や税法などと密接に関連しており、企業
からはIFRSに合わせると経営に影響がある。

現状の課題を整理する。

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今日のCONTENTS

1.包括利益を巡る議論
2.連単問題

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1.包括利益を巡る議論

3月下旬の企業会計基準委員会(ASBJ)で、2011年3月期末
導入を検討している包括利益の開示を巡り、委員の意見が割れ
ました。

包括利益は、当期純利益に年金の積み立て過不足や
持ち合い株式の含み損益の増減などを反映させる新たな
利益項目です。

ASBJは昨年12月、連結と単体の財務諸表で義務づける
公開草案を公表しました。
これに対して企業側が「負担が重い」として単体での開示に
難色を示す一方、市場関係者らは「連単でルールが異なると
投資家が混乱する」と主張。
3月に正式決定するはずの会計基準が延びています。

2.連単問題

急ピッチで進めてきた日本基準とIFRSのコンバージェンスは、
詳細を詰める段階で、連結と単体の財務諸表でどのように
会計処理を調整するのかという「連単問題」にぶつかり、作業が
滞りがちになっています。

企業側も連結に単体をどこまで近づけるのかについて一枚岩では
ありません。
連単一致について「負担が重い」と難色を占める企業がある一方、
連結決算でIFRSの早期適用を検討する企業の中には「連単の
会計処理を合わせたい」という声もあります。
日本経団連には「単体もIFRSで作成したい」という要望も
寄せられているそうです。

仮に単体の財務諸表をIFRSで作成するには会社法などの
改正も必要になります。
英独仏などIFRSを強制適用した主要国では、法改正の煩雑さ
などを考慮し、単体では自国基準の適用を認めています。

連単問題については、立場の違いにより意見が異なりますが、
連結と単体基準を整理し、個々の課題の解決が求められます。

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バックナンバー

2008.10.16 国際会計基準 包括利益を読む
2009.08.22 国際会計基準(IFRS)の解説6
2009.10.07 国際会計基準 日本への影響1 包括利益
2009.10.17 国際会計基準(IFRS)の解説9
2009.12.24 ASBJ 「包括利益」の公開草案を可決
2009.12.26 「包括利益の表示に関する会計基準(案)」公表
2010.04.08 包括利益 正式決定先送り

参考書籍

IFRS(国際会計基準)の基本 (日経文庫ビジュアル)

国際会計基準IFRS完全ガイド―経営・業務・システムはこう変わる!! (日経BPムック)

知らないではすまされない マネジメントのためのIFRS

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posted by yamataka at 06:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国際会計基準 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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