2010年10月11日

揺れる企業会計 IFRS導入の課題1

日本経済新聞 2010.10.03( 1面)

10月3日から4回にわたり、「揺れる企業会計」と題して
IFRSの課題が日経新聞に掲載されました。

その記事をまとめてみます。
今日は第一弾。

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今日のCONTENTS

1.各国の状況
2.日本の状況

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1.各国の状況

今日のテーマは各国の状況です。

IFRSは、もともとEUが2005年に域内の上場企業に適用を
義務付けたのをきっかけとして、急速に世界に普及しました。

現在では、EU諸国を含む110カ国以上がすでに何らかの形で
IFRSを採用しています。
投資家が同じ物差しで比較することができ、企業にとっては
世界で資金調達がしやすくなるというメリットがあると
言われています。

では、各国はどのように対応しているのか。

韓国では2011年の導入を目指し、サムスン電子LG化学など
有力企業が相次いで早期適用しました。

これに対してインド中国はIFRSそのものの導入ではなく、
IFRSとの差異をなくす「共通化」作業を進めています。
なお、「共通化」はコンバージェンスと言われています。

IFRSを全面導入している主要国はオーストラリアなどに
限定され、足元の欧州でも一部の基準を適用除外にしています。
国益を重視しているためと言われています。

会計基準が政治色を強めるのはやむを得ないことですが、
最大の資本市場を有する米国の動向も注目されます。

IFRSが世界に広がるや否やIFRSの同一プロジェクトを
立ち上げました。
自国に有利な方向に持っていこうとしているのでしょう。
IFRSを導入するかどうかの判断を2011年に行うことに
なっていますが、先行きは不透明です。

では、日本はどうなっているのか?

2.日本の状況

日本のIFRS導入に関する状況は以下のとおりです。

2007年にコンバージェンスに関する東京合意が結ばれました。
東京合意の内容は、2008年末までに26項目の重要な差異の解消を
図り、その他の重要な差異については、2011年6月までに
解消を図るというものです。
東京合意に基づきコンバージェンスを進めた結果、
2008年12月には、「日本基準はIFRSと同等である」という
いわゆる同等性の評価を得ました。

ただ、2011年6月までのスケジュールについては遅れが出てきている
ようです。

昨年6月に金融庁から中間報告が公表され、
IFRSを導入するかどうかについては、2012年を目途に
決定することとなりました。
今後の動向が注目されます。

IFRSに関して日本がどの程度影響力を発揮できるかについては、
厳しい状況です。
国際会計基準審議会(IASB)の理事15人のうち日本からは
1人選ばれていますが、欧米勢が9人を占めているからです。

厳しい状況の中、日本の主張を盛り込む形で一部の会計基準が
作成されるなど、日本の理事(山田辰巳氏)は頑張っています。

IFRS導入は避けられない流れとなっており、今後はどうやって
国益を考え、日本の主張を通していくか、戦略的に考える必要が
あります。

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バックナンバー

2009.06.15 国際会計基準 2015年義務化めざす
2009.07.30 国際会計基準(IFRS)の解説3

参考書籍

知らないではすまされない マネジメントのためのIFRS

導入前に知っておくべき IFRSと包括利益の考え方

国際会計基準IFRS完全ガイド2011 (日経BPムック)

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posted by yamataka at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国際会計基準 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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