2012年12月10日

企業を抜き打ち監査

日本経済新聞 2012.12.08( 1面)

企業の不正な会計操作を防ぐために、金融庁が検討してきた新たな会計監査規準の原案が7日
明らかになった。

企業に損失隠しの疑いがある場合、事業所を抜き打ちで監査するように監査法人に求める。

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今日のCONTENTS

1.新監査規準原案の骨子
2.解説

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1.新監査規準原案の骨子

オリンパスや大王製紙などの不正会計が起きるたびに、監査法人に対する批判が高まります。
当ブログでも、「会計不正を防ぐ 」と2回にわたり、この問題をとりあげました。

金融庁が新たに導入しようとしている会計監査規準は、これまでの監査規準では不正を防止す
るには不十分だとの市場関係者の声に応える狙いがあります。

その骨子は以下のとおりです。

・赤字の継続や不透明な企業統治など不正リスクを列挙
・リスクが多い場合は抜き打ち監査を実施
・不自然な企業買収や多額の簿外資産など不正の疑いを確認
・必要に応じて経営者に説明を求めるなど追加監査を実施
・監査法人間の引き継ぎでは、前任は後任に問題点を詳しく伝え、監査調書の閲覧請求にも
 応じる


2.解説

金融庁は12月11日の企業会計審議会に新基準の原案を提示し、年明け以降に正式決定する予定
となっています。その詳細な内容を見てみないと何とも言えませんが、不正防止への取り組み
として評価できます。

会計士による不正発見には限界がありました。というのは、会計士には強制的に調査する権限
がないからです。企業が監査に非協力的な場合や意図的に隠した場合、不正を発見するのはな
かなか困難です。

したがって、不正が発覚するたびに監査法人が批判されるのは酷な面もあります。

とはいえ、このまま放置していい問題ではなく、金融庁のこの取り組みは評価できます。

ただ、監査を受ける企業が監査する側の監査法人に報酬を支払うという構造に手をつけないま
までは、実効性に限界があると思いますが、いかがでしょうか。

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posted by yamataka at 01:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 監査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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