2012年12月12日

「税効果会計に関するQ&A」の改正について(公開草案)

2012年12月10日、日本公認会計士協会から「税効果会計に関するQ&A」の改正についての
公開草案が公表されました。

この公開草案は、2013年1月9日まで意見募集を行うことになっています。

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今日のCONTENTS

1.公開草案について
2.退職給付会計基準の改正

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1.公開草案について

2012年5月に公表された企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に対応するため、
「税効果会計に関するQ&A」の見直しが行われており、今回の改正が行われました。

具体的には、Q15が追加となり、次の考え方が示されました。

(1)繰延税金資産の回収可能性に関する会社分類は、個別財務諸表も連結財務諸表も同じ。

(2)退職給付会計の改正に伴って生じる将来一時減算差異は、将来解消年度が長期にわたる
   ものとして取り扱う。

(3)退職給付に係る負債に係る繰延税金資産の回収可能性を見直す際には、連結損益計算書
   又は連結包括利益計算書で調整する。


(1)〜(3)については、退職給付会計の改正内容を理解していないと分からないです。

ここでは、退職給付会計の改正内容と対比しながら(1)について見ていきます。

2.退職給付会計基準の改正

退職給付会計基準の改正のポイントは、
・退職給付見込額の計算方法の変更
・数理計算上の差異、過去勤務費用の遅延認識の廃止

の2点です。

その他、重要なポイントは、連結財務諸表についてのみ適用されることです。

税効果会計に関するQ&Aとの関係については、下図を使って説明したいと思います。

20121212退職給付会計(ブログに貼り付ける表).bmp

前述のとおり、退職給付会計基準は連結財務諸表についてのみ適用されます。

したがって、個別財務諸表については現行基準のままで、退職給付に関しては連単でBSに差
異が生じることになります。したがって、未認識項目に関して税効果会計が適用されるのも連
結のみということになります(通常は繰延税金資産が計上されると思われる)。

これによって計上される繰延税金資産について述べているのが、税効果会計に関するQ&Aの
(1)なのです。つまり、図の繰延税金資産800の回収可能性については、個別財務諸表のと
きの会社分類と同じ分類で判断しなさいということです。

今回の内容は、繰延税金資産の回収可能性の考え方についても理解しなければ分からないので、
難しい内容だったかと思います。

最後に、今日のテーマとは直接関係ありませんが、退職給付会計の改正時には未認識項目の
BS認識に伴い、一気に純資産が減少する企業も出てくる可能性があります。

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バックナンバー

2010.03.20 年金積み立て不足 負債に全額計上

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posted by yamataka at 11:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 退職給付 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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