2013年02月17日

のれんについて(2)

今回は、前回の予告どおり「のれん」の会計処理についてです。

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今日のCONTENTS

1.設例
2.個別財務諸表上の処理
3.連結財務諸表上の処理

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1.設例

簡単な例を使って「のれん」の会計処理を見ていきましょう。

S社は、A社の100%子会社です。
x1年3月31日現在のS社の貸借対照表は、資産200、負債150、純資産50です。
この貸借対照表を時価評価しても変わらないものとします。

P社はx1年3月31日、A社からS社株式のすべてを70で買いました。

P社もS社も決算日は3月31です。

M&Aを行う場合、被買収企業を純資産と同額で買えば、「のれん」は発生しません。
ただし、このケースのようにP社はS社株式を純資産の50より高い70で買いました。
そのため、「のれん」が発生するのです。

では、「のれん」の会計処理はどうなっているのでしょうか?

2.個別財務諸表上の処理

P社の処理

P社はS社株式を70で取得したので、単純にその処理をするだけです。

つまり、
(借)関係会社株式 70 (貸)現金 70
という仕訳が行われ、P社の貸借対照表にはS社株式70が「関係会社株式」として資産の部に
計上されます。

一方、S社の貸借対照表は、資産200、負債150、純資産50のままです。

3.連結財務諸表上の処理

連結財務諸表の作成手続きは、
(1)親子会社の財務諸表の合算
(2)親子会社間の債権債務、取引の相殺消去
という順番で行われます。

したがって、まずはP社とS社の財務諸表を合算します。

合算後の連結貸借対照表を見てみると、P社が保有するS社株式70が資産に計上されている一
方で、S社の純資産が50が計上されたままになっています。
そのため貸借対照表が膨らんだ状態になっているので、これを相殺消去します。

この処理を資本連結と言います(昔は投資と資本の相殺消去と言ったりしました)。

具体的には、
(借)純資産 50 (貸)関係会社株式 70
   のれん 20

これで、P社が保有するS社株式70とS社の純資産50が消えることになります。

両者の差額の20が「のれん」として無形固定資産に計上されることになります。

以上が「のれん」の簡単な説明でした。
次回は、「のれん」の償却について、日本基準とIFRSの違いを見ていきます。

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2013.01.27 のれんについて(1)

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タグ:のれん
posted by yamataka at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 連結財務諸表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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